2018年7月

体内で作られるAGEsが糖尿病合併症を引き起こす

一般に糖はたんぱく質にへばりつく性質があります。 糖化とは、ブドウ糖などの糖が、直接たんぱく質に結合する反応のことです。

糖尿病の検査指標として一般的に使われているヘモグロビンA1c(HbA1c)は、赤血球のなかのたんぱく質成分であるヘモグロビンが、血糖により糖化したものです。

HbA1cは、たんぱく質と糖が結合する「糖化反応系」の初期段階で作られる物質で、さらに糖化反応が進むと、最終的に「終末糖化産物(AGEs=advanced glycation endproducts)」というものができあがります。

最近、このAGEsが注目されています。 その理由はさまざまな糖尿病合併症の元凶の一つと考えられるようになったからです。

そのプロセスは多様ですが、最も分かりやすいのは、AGEsが血管の内壁にたまり、動脈硬化を引き起こす例でしょう。

糖尿病の三大合併症は、「網膜症」「腎症」「神経障害」ですが、いずれも血管病と言って過言ではありません。 血管壁のAGEsは消えない借金であり「高血糖の記憶」と呼ばれています。 AGEsによる合併症発症のリスクは、「血糖値×持続期間」で決まります。

高血糖であればあるほど、そして高血糖である期間が長ければ長いほど、AGEsの生成、蓄積量は多くなるからです。

従って、長年糖尿病を患っている患者は糖化が生じやすく、AGEsの蓄積も、糖尿病でない人に比べて必然的に多くなります。

その結果、心筋梗塞や脳梗塞やアルツハイマー病にもなりやすくなるので、糖尿病は「老化」が早く進む病気とも言われてきました。 「消えない借金AGEs」げに恐るべしですね。


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